スマホやパソコンで Wi-Fi に繋いで Web サイトを開く。毎日あたりまえにやっていることですが、画面にページが表示されるまでの間に何が起きているか考えたことはありますか? じつは、あなたのスマホから遠く離れたサーバーまで、データが手紙のようにリレーされているのです。
ステップ 1 - スマホから Wi-Fi ルーターへ
まず、あなたがブラウザに URL を入力して「開く」をタップした瞬間、スマホは電波を使って Wi-Fi ルーターにリクエスト (お願いの手紙) を送ります。Wi-Fi ルーターは家の中にある小さな郵便局のようなものです。スマホやパソコン、ゲーム機など、家中の機器からの手紙を受け取って、次の届け先に転送する役割を担っています。
Wi-Fi の電波が届く範囲はだいたい数十メートルです。壁や床を挟むと届きにくくなるので、ルーターからあまり離れると通信が遅くなったり途切れたりします。お風呂場で動画が止まりやすいのは、壁と水が電波を弱めているからです。
ステップ 2 - ルーターからプロバイダへ
ルーターは受け取った手紙を、光ファイバーケーブルなどの回線を通じてインターネットサービスプロバイダ (ISP) に届けます。プロバイダは地域の大きな郵便局のようなもので、たくさんの家庭や会社からの手紙をまとめて処理し、インターネットの幹線道路に送り出します。
日本には NTT、KDDI、ソフトバンクなど複数のプロバイダがあり、それぞれが全国に張り巡らせたネットワークを持っています。家庭のルーターからプロバイダまでの区間を「ラストマイル」と呼ぶこともあります。
ステップ 3 - 海底ケーブルを渡って世界へ
見たい Web サイトのサーバーが海外にある場合、データは海底ケーブルを通って太平洋や大西洋を横断します。海底ケーブルは光ファイバーの束で、海の底に沈められた直径数センチのケーブルの中を光の信号が駆け抜けます。日本からアメリカ西海岸まで、データはわずか 0.1 秒ほどで到達します。世界中の海底には 100 万キロメートル以上のケーブルが敷設されていて、国際通信の 99% 以上を担っています。衛星通信のイメージが強いかもしれませんが、じつは海の底のケーブルが主役なのです。
ステップ 4 - サーバーが手紙を受け取って返事を書く
スマホのデータ通信と Wi-Fi の違い
Wi-Fi を使わずにスマホでネットを見るとき、4G や 5G のデータ通信を使っています。仕組みの大枠は同じですが、最初の区間が違います。Wi-Fi ではスマホからルーターに電波を飛ばしますが、データ通信ではスマホから携帯電話の基地局に電波を飛ばします。基地局は街中の鉄塔やビルの屋上に設置されていて、そこからプロバイダのネットワークに接続されます。
Wi-Fi は家やカフェなど限られた範囲で使える代わりに通信量を気にしなくてよく、データ通信は外出先でも使える代わりに月々のデータ量に上限があるのが一般的です。動画をたくさん見るなら Wi-Fi 環境で見るのが賢い使い方です。
フリー Wi-Fi を使うときの注意点
カフェや駅で使えるフリー Wi-Fi は便利ですが、通信が暗号化されていない場合があります。暗号化されていないと、同じ Wi-Fi に繋いでいる他の人にデータを覗き見される可能性があります。フリー Wi-Fi を使うときは、URL が「https://」で始まっているサイトだけを利用するのが安全です。「https」の「s」は「secure (安全)」の意味で、通信内容が暗号化されていることを示しています。
また、フリー Wi-Fi に接続したときに表示されるログインページが本物かどうかも注意しましょう。偽の Wi-Fi スポットを設置して個人情報を盗む手口も報告されています。知らないネットワーク名には安易に接続しないのが鉄則です。
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まとめ
Wi-Fi に繋いで Web ページが表示されるまでの間に、データはスマホ → ルーター → プロバイダ → (海底ケーブル) → サーバーという長い旅をしています。URL はその旅の宛先であり、正しい宛先がなければページは表示されません。ふだん一瞬で開いているように見える Web ページの裏側で、データが世界中をリレーしていると思うと、ちょっとワクワクしませんか?