インターネットは、現代の戦争において「第 5 の戦場」と呼ばれています。陸 / 海 / 空 / 宇宙に続くこの戦場にも、URL とドメインの仕組みが関わります。
紛争では、サイバー空間も戦いの場になります。紛争の当事国の政府が、相手国の国別ドメインをインターネットから切り離すよう ICANN (インターネットの名前とアドレスを管理する国際組織) に求めたことがあります。 ICANN は、一方的にドメインを切り離す仕組みは無いとして、この求めに応じませんでした。政府が外国のウェブサイトの URL を遮断し、国民が得られる情報を絞る国もあります。
戦時のプロパガンダにも、URL が使われます。信頼できそうなドメイン名の偽のニュースサイトが作られ、SNS で広まります。短縮 URL はリンク先を隠せるため、プロパガンダの拡散に悪用されることがあります。
紛争の地域では、インターネットの遮断も問題になります。政府がインターネットを遮断すると、URL を開いてもページに届かなくなります。抗議のデモや政変の際に、政府が国内のインターネットを遮断した例もあります。市民は VPN や Tor ブラウザーで検閲を回避しようとしますが、これらの道具を開く URL まで遮断されれば、その手段も使えなくなります。
インターネットの自由を守る取り組みも進んでいます。 Cloudflare の Project Galileo は、人権団体やジャーナリストのウェブサイトを無料で DDoS 攻撃から保護しています。 Google の Project Shield も同様のサービスを提供しています。 URL とドメインの仕組みは、情報の自由と統制がぶつかる場にもなっています。紛争のように情報が入り乱れる時ほど、誰かが SNS で共有した短縮 URL はすぐに開かず、リンク先のドメインを確かめてから開くと安心です。記事を人に転送する前にも発信元がどこかを見る習慣を持てば、偽のニュースを広める側に回らずに済みます。