アンカーテキスト (Anchor Text) とは、HTML のリンク (<a> タグ) に表示されるクリック可能なテキスト部分のことです。「<a href="...">このテキスト</a>」の「このテキスト」がアンカーテキストです。
アンカーテキストは、リンク先がどんなページなのかを読み手と検索エンジンに伝える手がかりです。Google はリンクに関する公式ガイドで、良いアンカーテキストの条件を、説明的で・適度に簡潔で・置かれているページとリンク先の両方に関連していることだと説明しています。「短縮 URL の使い方」というアンカーテキストでリンクされたページは、「短縮 URL」「使い方」といった話題に関係するページとして扱われます。
実務でよく使われる整理では、アンカーテキストは次のように分けられます。完全一致 (ターゲットキーワードそのもの)、部分一致 (キーワードを含む自然な文)、ブランド名 (サイト名や会社名)、裸の URL (https://example.com)、汎用テキスト (「こちら」「詳しくはこちら」)、画像リンク (alt テキストがアンカーテキストの代わりになる) です。この分け方は説明の便宜のために広く使われているもので、検索エンジンが公表している分類ではありません。
短縮 URL とアンカーテキストの関係で注意すべき点があります。短縮 URL を裸の URL としてテキストに貼り付けると、アンカーテキストが「https://miji.be/abc123」のような意味のない文字列になります。SEO の観点からは、短縮 URL を使う場合でも、意味のあるアンカーテキストを設定した HTML リンクにすることが望ましいです。一方、メッセージアプリや SMS、紙の印刷物のようにリンクを HTML で書けない場所では、アンカーテキストという枠組み自体が使えません。この場合は短縮 URL の前後の文で行き先を書き添えることが、受け取った側が中身を判断する手がかりになります。
アンカーテキストの最適化で避けるべきは、同じキーワードのアンカーテキストを大量に使うことです。Google のスパムに関するポリシーは、リンクスパムの例としてゲスト投稿やプレスリリースに埋め込まれた最適化済みのアンカーテキストを挙げており、ポリシーに違反したサイトは表示順が下がる、あるいは検索結果に表示されないことがあるとしています。過剰かどうかの目安として、Google 自身も、キーワードを無理に押し込んでいる感覚があるならたいていやり過ぎだと書いています。アンカーテキストだけを文脈から切り離して読み、それだけで意味が通るか確かめる方法も勧められています。自然なリンクプロファイルでは、ブランド名、裸の URL、汎用テキスト、キーワード含有テキストがバランスよく混在します。なお、対リンクスパムの仕組みとして知られる Penguin は 2012 年に発表され、2016 年にコアランキングシステムへ統合されたため、現在は独立した名前付きの仕組みとしては扱われていません。