QR コード医療活用とは、医療現場において QR コードを患者識別、薬剤管理、検査結果共有、施設案内などに応用する取り組みの総称である。バーコードに比べて格納できる情報量が多く、汚損に強い誤り訂正機能を備えるため、医療分野での採用が拡大している。
患者識別では、リストバンドに印刷された QR コードをスキャンすることで、投薬ミスや取り違えを防止する。薬剤管理では GS1 DataMatrix (QR コードの一種) に GTIN、ロット番号、有効期限、シリアル番号を格納し、トレーサビリティを確保する。日本では医療用医薬品への GS1 バーコード表示が段階的に義務化されている。
新型コロナウイルスのパンデミックでは、接触確認アプリや陰性証明書に QR コードが広く活用された。ワクチン接種証明書 (VCI) では SMART Health Cards 規格に基づき、接種情報を暗号署名付きの QR コードとして発行し、改ざん防止と検証の容易さを両立させた。
医療分野での QR コード活用には個人情報保護との両立が不可欠である。QR コードに直接個人情報を格納するのではなく、短縮 URL やトークンを介して認証済みシステムから情報を取得する設計が推奨される。これにより、QR コードが第三者に読み取られても、認証なしでは個人情報にアクセスできない。
今後は電子カルテとの連携や遠隔医療での本人確認など、QR コードの医療応用はさらに広がると予想される。短縮 URL と組み合わせることで、動的なリンク先変更や有効期限の設定が可能となり、セキュリティと利便性を高次元で両立できる。