HTTP/3 は、IETF が 2022 年に RFC 9114 として標準化した HTTP の 3 番目のメジャーバージョンです。従来の HTTP/1.1 や HTTP/2 が TCP 上で動作するのに対し、HTTP/3 は UDP 上で動作する QUIC (RFC 9000・2021 年標準化) をトランスポートとして使います。このため、TCP のレイヤーで生じていたヘッドオブラインブロッキングは起こりません。
短縮 URL サービスでは、リダイレクト応答 (301/302) のペイロードが極めて小さいため、接続確立のオーバーヘッドが相対的に大きくなります。QUIC の 0-RTT 再開が使える状況では、握手の完了を待たずに要求を送れるため、この接続確立分の往復を省けます。ただし 0-RTT で送るデータはリプレイのリスクを伴うため、RFC 8470 は GET のような安全なメソッドに限ってこの送信を認め、安全でないメソッドをこの経路で送ることを禁じています。リダイレクトを求める要求は GET のため、この条件の内側に収まります。
QUIC の特徴として、(1) 接続の多重化がストリーム単位で独立しているためパケットロス時の影響が局所化される、(2) 接続マイグレーション (IP アドレス変更時の接続維持) によりモバイル環境での安定性が向上する、(3) TLS 1.3 による暗号化が前提になっているため平文で通信するという選択肢が無い、という特徴があります。
2024 年時点で主要ブラウザ (Chrome、Firefox、Safari、Edge) はすべて HTTP/3 に対応しており、Cloudflare、Fastly、AWS CloudFront などの CDN も HTTP/3 をサポートしています。短縮 URL サービスが CDN 経由でリダイレクトを提供する場合、HTTP/3 対応は設定変更のみで有効化できることが多いです。