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Cookie とトラッキングの基礎 - 短縮 URL ができることとできないこと

ファーストパーティ Cookie、サードパーティ規制、フィンガープリント。短縮 URL のクリック計測と Cookie の関係を整理し、現実的な計測設計を提案します。

2026 年 10 月 31 日 / この記事は約 2 分で読めます

基礎知識セキュリティ

Web 上のユーザー行動を追跡する仕組みは長らく Cookie が中心でしたが、Apple ITP (Intelligent Tracking Prevention) や Mozilla ETP (Enhanced Tracking Protection) によるサードパーティ Cookie の制限 (Google Chrome は段階廃止を計画していましたが、2024 年 7 月に撤回し、2025 年 4 月に現状維持を確定) や各国の規制によって、Cookie に頼る追跡が使えない場面があります。短縮 URL のクリック計測は、Cookie に頼らずに数えられる方式です。

Cookie の基礎を整理すると、ファーストパーティ Cookie は閲覧中のドメインが発行する Cookie で、ログイン状態の保持や買い物カゴの保存に使われ、現在も標準的に利用可能です。一方、サードパーティ Cookie は閲覧中のドメインとは別のドメイン (広告配信、計測タグなど) が発行する Cookie で、複数サイト横断の追跡に使われ、Safari が既定でブロックし (2020 年 3 月の発表)、Firefox などのブラウザーも制限しています。

短縮 URL のクリック計測は、リダイレクトサーバーが受信するリクエスト情報 ( IP、User-Agent、Referer、リクエスト時刻) のみを使うため、Cookie に依存しません。そのため、サードパーティ Cookie の制限の影響は受けません (2026 年 10 月時点)。 Apple Safari や Brave のような Cookie 制限が強いブラウザーでも、短縮 URL のクリックイベントは記録されます。

サードパーティ Cookie の制限に代わる計測には、Server-Side Tagging (サーバーサイドタグ) と Conversion API という方法があります。 Google Tag Manager Server-Side、Facebook Conversions API、LinkedIn Conversions API などが代表例で、ブラウザーではなくサーバーから直接プラットフォームの API にコンバージョン情報を送信する仕組みです。短縮 URL のリダイレクトサーバーから Conversion API を呼び出し、広告の効果を測る構成も考えられます。

フィンガープリント技術 ( Canvas Fingerprint、Audio Fingerprint、WebGL Fingerprint) はユーザーを識別する別の方法ですが、Apple ITP や Brave のように対策を入れているブラウザーもあります。プライバシー規制 (GDPR、CCPA、改正個人情報保護法) の下では、フィンガープリントの利用も同意の扱いが論点になります。プライバシーに配慮した計測には、ファーストパーティ Cookie + Server-Side Tagging + 短縮 URL の組み合わせが選択肢の 1 つになります。

Privacy Sandbox は Google Chrome が推進してきたサードパーティ Cookie の代替フレームワークで、Topics API ( ユーザーの興味カテゴリのみを共有) や Attribution Reporting API (コンバージョン情報の差分プライバシー的な集計) などを含んでいました。しかし Google は 2024 年 7 月に Cookie 廃止方針を撤回し、2025 年 10 月には Topics API や Attribution Reporting API を含む主要 API の廃止を発表しました ( FedCM や CHIPS など一部は継続)。広告計測では、サーバーサイド計測と Conversion API を使う構成もあります。

個人情報保護法 (改正 2022 年 4 月) のガイドライン (2026 年 10 月時点) では、Cookie 等の端末識別子を通じて集めた、ある個人のウェブサイトの閲覧履歴が個人関連情報の事例に挙げられ、GDPR でも Cookie の扱いが論点になります。改正法には、Cookie などの個人関連情報を第三者に提供する場面の規律 (第 31 条の本人の同意の確認) が設けられており、短縮 URL のクリック情報もこれに当たる可能性があります。日本の外部送信規律 (2026 年 10 月時点) により、対象のサービスで利用者に関する情報を外部に送らせる場合に、通知又は公表、同意取得、オプトアウト措置のいずれかを行うことが求められます。

Cookie とトラッキングを取り巻く環境では、プライバシーと計測の両立が論点です。短縮 URL の Cookie に頼らない計測は、Server-Side Tagging や Conversion API との組み合わせを考える材料になります。

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関連用語

Cookie

Web サイトがブラウザーに保存する小さなデータ。ログイン状態の維持やカート情報の記憶に使われる。

ブラウザフィンガープリント

ブラウザーやデバイスの固有情報を組み合わせてユーザーを識別する技術。 Cookie に依存しないトラッキング手法。

ファーストパーティデータ

自社が直接収集したユーザーデータ (行動履歴、登録情報、購買記録など)。ブラウザーのサードパーティ Cookie の扱いやプライバシー規制を背景に注目されている。

同意管理

Cookie やトラッキングに対するユーザーの同意取得 / 記録 / 撤回を一元管理するプラットフォーム。GDPR や ePrivacy 指令への対応に使われる。

よくある質問

サードパーティ Cookie は廃止されたのですか?
いいえ。 Google は 2024 年 7 月に Chrome での廃止方針を撤回し、2025 年 4 月に現状維持を確定しました。ただし Safari は既定でブロックしており (2020 年 3 月の発表)、Firefox も制限しているため、ファーストパーティ Cookie + Server-Side Tagging + Conversion API + 短縮 URL の組み合わせによる Cookie 非依存の計測も選択肢になります。
短縮 URL の計測は Cookie 制限の影響を受けますか?
受けません。短縮 URL はサーバー側で受信したリクエスト情報を計測するため、ブラウザーの Cookie の制限に左右されません (2026 年 10 月時点)。
個人情報保護法と Cookie の関係は?
改正法のガイドライン (2026 年 10 月時点) では、Cookie 等で集めた閲覧履歴が個人関連情報の事例に挙げられ、第三者に提供する場面に同意の確認の規律があります。短縮 URL のクリック情報の扱いも、プライバシーポリシーや Cookie バナーで説明する形があります。

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